1週・1カ月・年初来——セクター騰落率はどの期間を信じればいいか
セクターの表には、たいてい「1週・1カ月・年初来」の3列が並んでいます。そしてこの3つはよく食い違います。2026年9月最終週、米国の公益事業は1週 -3.87%・1カ月 -9.19%・年初来 -7.45%。一方でエネルギーは1週 -3.53% なのに年初来は +38.76% でした。どれが「本当の姿」かといえば、全部です。速さが違うだけです。教育目的であり、投資助言ではありません。
各期間が測っているもの
- 1週(5営業日):ほぼニュースと資金フロー。1本の経済指標、中央銀行の会合、主力1社の決算で大きく動きます。
- 1カ月(約21営業日):単発のニュースはならされ、主役の交代はまだ新しいうちに捉えられる長さです。
- 年初来:前年末終値からの変化。その年の流れの中での位置はわかりますが、暦に強く依存します。10月なら9カ月分、2月なら6週間分しかありません。
期間ごとの得意・不得意
| 期間 | 得意 | 苦手 |
|---|---|---|
| 1週 | 「何か起きた」ことに気づく | それが重要かどうかの判断 |
| 1カ月 | 主役が交代しつつあるかを見る | ごく直近の転換 |
| 年初来 | 文脈:強い業種の悪い週か、弱い業種の良い週か | 年の前半 |
3つを組み合わせて読む
意味があるのは個々の数字ではなく、組み合わせです。
米国のセクター騰落率では、同じ行の1週・1カ月・年初来を見比べて、この組み合わせを確認できます。
- 3つともプラス:確立した主役。問うべきは「強いか」ではなく「混みすぎていないか」。
- 1週プラス、1カ月・年初来マイナス:下落トレンドの中の戻り。多くは続きません。1カ月の数字が反転するまで深読みしないのが無難です。
- 1週マイナス、1カ月・年初来プラス:上昇トレンドの中の一休み。数週続かない限りはノイズであることが多い。
- 1週・1カ月プラス、年初来マイナス:注目すべき組み合わせです。出遅れていた業種の直近の振る舞いが変わった状態で、詳しく見る価値がある行です。
- 3つともマイナス:確立した弱者。1の裏返し。
シンプルなルール
方向は1カ月、緊急度は1週、文脈は年初来で決める。1つしか見る時間がないなら、1カ月を見てください。
2つの落とし穴
- 基準点を確かめずに年初来を比べる:前年12月に大きく下げた業種は低い位置から年を始めるため、何カ月も年初来で強く見えます。起点の直前に何があったかを確認しましょう。
- 大きな1週の数字をトレンドと思い込む:1カ月で -10% の後の +6% は、依然として1カ月ではマイナスの業種です。
3つを一度に見るには
下の Sector Pulse では、米SPDR 11セクターとTOPIX-17業種すべての1週・1カ月・年初来を1つの表で毎日更新しています。1列ではなく組み合わせで読むのに使えます。
Sector Pulse日本(TOPIX-17業種)と米国(SPDRセクター)の週次騰落率をまとめます。どこが買われ、どこが売られ、日米でどう食い違ったか。データの記録であり、投資助言ではありません。
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